当院における水いぼ治療について〜ピンセット摘除・水イボクリーム〜

保険診療

水いぼは主に接触感染やプールでのビート板や浮き輪などを介して感染するウイルス感染症です。以前は夏場に多い病気でしたが、最近では温水プールに通うお子さんも多く、冬でも普通に見られる病気になりました。

治療に関しては、自然軽快の可能性もゼロはないのでそのまま放置されることもあります。しかし自然軽快する前に増えるスピードが早くてあちこち水いぼだらけになってしまったり、兄弟姉妹がいると感染させてしまったり、モルスクム反応と言って周辺が湿疹化してしまい痒くなってさらに増えてしまうことも…。増える傾向がなければ経過観察も可能ですが、増えてきてしまうようであれば、やはり治療を検討してあげた方が良いことが多いです。

またプールや園によっては患部が露出していると遊泳できなかったりの制限をされていることも少なくありません。

治療か、経過観察か。病状だけでなくお子さんや親御さんの事情を含めた総合的な判断が、医師の腕の見せ所でもあります。

水いぼの治療は、基本的には先の丸いピンセットで水いぼの中にあるウイルス塊を取る摘除術です。しかし痛みを伴うため、当院では事前に麻酔テープを1時間程度貼付して痛みを軽減させて摘除する方法を行なっております。特に10個前後までの個数が少ないうちは、治療もすぐ終わり通院回数も少なく済むことが多いです。

また長年小児皮膚科に携わってきた経験から、処置中に好きな動画を見てもらったり、ポケモンや恐竜やパウパトロールなどお子さんの好きな話題を振りながら、なるべく怖くないように処置を終えるように工夫しています(院長は未就学児の現役ママなので!笑)

しかし30個以上などに増えてしまうと時間も痛みも増えてしまうので、治療が困難になります。数が多いほど増えるスピードも早くなることも多く、のんびり経過観察をしているとイボだらけになってしまうことも…。

そんな時は、当院では水いぼクリーム(MBーFクリーム)で治療することもあります。これは銀イオンの抗菌抗ウイルス作用を用いて、毎日朝夕2回水いぼとその周辺に外用することで水いぼを減らしていく治療になります。

1〜3ヶ月と時間はかかりますが、約8割の方に改善が見られます。また、自費の薬剤となっておりますので2,200円(税込)でお渡しすることになります。

それぞれの治療のメリットデメリットをご説明し、通院頻度やお子さんの性格・自宅での処置など総合的に考慮して保護者の方とも相談しながら、治療方針を決めていきます。

治療の正解は1つではなく、その方にとってのベストな治療を模索していくことが、診療の醍醐味だと思っています。なので、気になることはなんでも相談してくださいね。

#小児皮膚科 #水いぼ #水イボクリーム #皮膚科専門医 

コメント

タイトルとURLをコピーしました