レーザー治療後の効果を最大に引き出すスキンケア法

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「昔レーザー治療をしたけれど、あまり薄くならなかった…」そんな経験はありませんか?

実は日本人を含むアジア人の肌はもともと色素沈着を起こしやすいため、レーザー治療後は思っているよりも慎重なアフターケアが必要です。スキンタイプにもよりますが、日焼けした後に赤くなって黒くなるタイプの方や、赤くならずに黒くなるタイプの方はレーザー治療後の色素沈着が起きやすいとされています。

レーザー治療後の肌は、実はとてもデリケート。刺激や紫外線に過敏な状態なので、適切なケアをしないと、色素沈着を起こして肌が黒ずんでしまうこともあるのです。

この記事では、レーザー治療後の色素沈着を防ぎ、治療の効果を最大限に引き出すためのスキンケア方法を、具体的な成分や注意点を含めて詳しく解説していきます。

レーザー治療後の色素沈着を予防するための3つの注意点

レーザー治療を受けたあと、1週間程度は薄いカサブタのようになることがあります。これは皮膚の中のメラニンやメラノサイトにレーザーが反応することで起こります。 1週間から10日程度で剥がれた後は、薄いピンク色の新しい皮膚が現れます。 その後2−3ヶ月は炎症後の色素沈着が起きやすい状態になります。これは、レーザー治療によって肌に起きた軽度の炎症を治そうとしてメラニンが過剰に作られてしまうために起こります。そのため、照射後から2−3ヶ月は普段以上に意識したケアを行うと良いでしょう。 特に10月以降は酷暑を超えてこれから紫外線も少なくなり、シミ治療に適したシーズンになります。照射後も何ヶ月かは紫外線のリスクが少ない季節でもあり、メンテナンスがしやすいタイミングです。

せっかくレーザー治療を受けたのに、色素沈着を起こしてしまっては、元も子もありません。そこで、今回はレーザー治療後の色素沈着を防ぐための注意点について、3つのポイントに絞って詳しく解説していきます。

徹底的に摩擦を避ける

レーザー治療後の肌は、非常にデリケートな状態です。例えるなら、薄い紙のような状態です。少しの刺激でも、すぐに傷ついてしまいやすい状態であることを理解しておきましょう。 摩擦が起こりやすい行動としては、タオルでゴシゴシこする、クレンジングを強くこする、うつぶせで寝るなどがありますが、それ以外にも意外と摩擦になってしまっている行動はたくさんあります。例えば

・美顔器で顔をコロコロする ・顔をマッサージする ・スクラブ洗顔をする ・拭き取りクレンジングを使っている ・化粧水をコットンパッティングしながらつける ・シミを気にして触ってしまう ・効果を出したいあまり美容液を強くすり込んでしまう

これらの行動は、レーザー治療後の肌に大きな負担をかけてしまいます。そもそも、「皮膚が横に動いていたら、それは摩擦のサイン」と思ってください。

クレンジングは優しく皮膚の上を滑らすように十分な量のクレンジングを用い、洗顔は必ずよく泡だてて顔を包み込むように優しく洗い、タオルで水気を取る際には、優しく押さえるように拭きましょう。

紫外線対策を徹底する

レーザー治療後の肌は、紫外線の影響を非常に受けやすくなっています。紫外線は、シミの原因となるメラニンを生成する作用があるため、いつも以上に徹底した対策が必要です。

日焼け止めは、SPF30以上、PA+++以上のものを選び、外出する30分前に、顔全体にムラなく塗るようにしましょう。

日焼け止めはこまめに塗り直すことが大切です。汗をかいたり、タオルで顔を拭いた後などは、忘れずに塗り直してください。日が短くなってきた秋から冬にかけても、紫外線対策は必ず続けましょう。当院ではメイクの上からムラなく塗りなおせる、スプレータイプの日焼け止め(UVlockスプレー)や、照射後1週間ほどシミが濃く浮き上がってくる時にも使える美白剤(ハイドロキノン)入りのコンシーラーなども取り扱っております。気になる方はご相談ください。

さらに、日傘や帽子、サングラスなども活用して、紫外線から肌を守るようにしましょう。

施術部位を清潔に保つ

レーザー治療後の肌は、外部からの刺激に弱くなっており、小さな傷から細菌感染のリスクも高まります。細菌感染を起こすと、炎症が長引いたり、色素沈着のリスクが高まったりするため、施術部位を清潔に保つことが非常に重要です。と言っても、特別なことをする必要はありません。毎日必ずお化粧を落とし、朝夕の2回洗顔してください。

洗顔は必ずよく泡立て、ぬるま湯で洗い流すようにしましょう。しっかりと泡立てた石鹸は、汚れを十分吸着させるだけでなく皮膚への摩擦刺激も防いでくれます。また、石鹸を使わないお湯洗顔もネットでよく見かける洗顔法ですが、思っている以上に古い皮脂は皮膚の刺激になります。適切な方法できちんと古い皮脂は除去し、また過度に皮脂が分泌されないように適切なテクスチャーの保湿を行うことが大切です。また熱いお湯は肌への刺激が強いため、避けるようにしてください。

保湿ケアも重要です。化粧水や乳液、クリームなどを使い、肌の乾燥を防ぎましょう。肌が乾燥すると、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなってしまいます。

もし、施術部位に赤みやかゆみ、痛みなどが出た場合は、自己判断せずにクリニックにご相談ださい。

レーザー治療の効果を最大限に引き出すスキンケア

レーザー治療後の適切なスキンケアは、治療の効果を最大限に引き出し、肌トラブルを防ぐためにも非常に重要です。レーザー治療後のデリケートな肌を健やかに保つために、毎日のスキンケアルーティンにぜひ取り入れていきましょう。

レーザー治療後の肌は、まるでゆで卵の薄皮をむだ状態をイメージしてみてください。少しの摩擦でも傷つきやすく、刺激に敏感になっています。

美白剤配合のスキンケアを取り入れる

レーザー治療後は、シミの原因となるメラニンの生成を抑え、透明感のある明るい肌を目指したい時期です。そこでおすすめなのが、美白剤配合のスキンケアです。

美白剤は、メラニンの生成を抑えたり、メラニンを含む古い角質をスムーズに排出したりする働きがあります。代表的な美白成分としては、ハイドロキノン、トラネキサム酸、ビタミンC誘導体、アルブチン、システアミンなどがあります。 この中で最もよく使われるのがハイドロキノンですが、これは3−4ヶ月程度使ったら1−2ヶ月休薬をするという間欠的外用法が有効とされています。漫然と塗ると色が抜け過ぎてしまったり細胞に悪影響があるとも言われています。適切な使用期間を守って効果的に使うことが大切です。トラネキサム酸は元々炎症を抑える成分として喉の痛みなどにも使われるお薬で、皮膚にとっても炎症を抑える効果が期待できます。

これらの成分が配合された化粧水、美容液、クリームなど、さまざまなスキンケアアイテムが販売されています。ご自身の肌質や塗り心地に合わせて、最適なものを選びましょう。当院ではレーザー治療後の肌に最適な美白剤配合の外用剤を複数ご提案しています。

ビタミンCやトラネキサム酸、Lシステインなどの内服薬を併用する

レーザー治療を受けた後の肌は、メラニンが沈着しやすい状態となっていることは前に述べました。スキンケアで直接メラニン対策のアプローチをすることも大切ですが、合わせて内側からのアプローチをすると効果的です。

当院ではトラネキサム酸(トランサミン)、ビタミンC(シナール)、Lシステイン(ハイチオール)、ビタミンE(ユベラ)を適宜組み合わせて使用して頂くことが多いです。それぞれの効果はこちらのページをご覧ください。

なお、これらのビタミン剤などを保険診療で処方しているクリニックが見受けられますが、美容目的での保険処方は違法となります。例えばトラネキサム酸を長期にわたって処方されている場合、もしかすると「蕁麻疹」や「高脂血症」など、実際にはかかっていない病名をつけられているかもしれません。そうした病名がついていると、例えば生命保険などの申告の際にトラブルが起きるリスクがあります。
やけどの後などの炎症後色素沈着では1ヶ月程度ビタミンCを保険で処方することはありますが、明確な病気がなくこうした処方を保険で受けることは一見するとお得のように思えますが、患者酸にも上記のようなリスクがあるため、当院では一律自費診療での処方とさせていただいております。

まとめ

レーザー治療後の色素沈着を防ぎ、効果を最大限に引き出すためには、施術後のスキンケアが重要です。

肌はデリケートな状態なので、何よりもまず摩擦を避け、紫外線対策を徹底しましょう。美白剤配合のスキンケアでメラニン生成を抑え、バリア機能を回復させる成分で肌を保護することも大切です。ビタミン剤やトラネキサム酸の内服で内側からのサポートも効果的です。

ダウンタイムとして、赤みや腫れ、かさぶたなどが生じることがありますが、適切なケアを行えば、ほとんどの場合、数日~数週間で治まります。治療を受ける際は、リスクやダウンタイムを理解し、医師と相談しながら進めるようにしましょう。

シミ治療など当院での美容皮膚科治療をご検討の方は、お電話ウェブ予約が可能です。初診カウンセリングのみでしたらウェブ予約も承っておりますが、当日の施術もご希望の方は(機械などの枠を押さえる必要がありますので)お電話でお問い合わせください。当院へのご予約はこちらです

また当院では皮膚科専門医による保険診療も行なっております。こちらのWEB予約は前日までとなっておりますので当日のご予約はお電話にてご相談ください。美容皮膚科での自費診療は完全予約制となっております。当日施術ご希望の場合は必ずお電話でご予約ください

参考文献

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  2. レーザー治療の専門医に聞く!皮膚科レーザー治療-基本手技と実臨床でのコツ-】ピコ秒レーザーによる老人性色素斑の治療について. Derma. 328号 Page52-57 (2022.11).
  3. 顔面の限局性色素沈着(シミ)に対するレーザー・光治療の実際. 皮膚病診療 40巻6号 Page555-562 (2018.06).